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ANIM「贄姫 -戦国姦落絵巻-」 感想 うらを見せおもてを見せて散るさくや

贄姫がおもしろかったので感想。

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内容は「一端の足軽だった人間が成り上がりに成功して、良家のお姫様を力をもって側室に向かえて、えっちらおっちらする」お話。

身分差により手に入り得ないお姫様を成り上がって略奪すると云うのはゾクゾクくるものがあります。歴史ロマンですね、戦国時代に思いを馳せる人の気持ちも分かるってものです。

話は変わりますが、僕は昔からの癖で折りたたみ傘を持つと雨が降ってなくても傘を伸ばしゴルフや野球の素振りではなく槍突きの素振り?をしたくなります。これは僕の前世が足軽であり、その時の習慣が今でも残っていると考えれば得心がいきます。僕は前世の記憶があると云う仮定で妄想に耽ります。

あれは夏の事だったと思います。近所の子どもたちと遊んでいた折のこと、地元のお姫様を偶然にも見ました。そのお姫様は誰であろうと一目見ただけで惚れこんでしまうのくらい美しい方でした。僕はそのお姫様を手に入れるためならどんな困難をも乗り越えていく自信、どんな非情なことでも成し遂げる勇気があるように思いこみました。そのくせ、着物の裾から時折覗く素足を見るだけで何かこの世の見てはいけない物を見ている気分になるのでした。それからと云うものの、あのお姫様を手に入れるためにはどうしたらいいかと夜は寝ながらも朝昼を中心に畑を耕しながら考えました。でも僕は基本的に阿呆ですから答えなんて出るはずもありません。そんな折、例のお姫様が結婚したと云う噂を聞きます。僕は失意のどん底に落とされました。やがてその結婚相手が、この下克上の風潮にあやかって世を成り上がった元はただの足軽である事を知ります。この事実を聞いて、僕は家の外にある五右衛門風呂に浸かりながら思うのでありました。「いつの日かお姫様とめくるめくお伽噺を紡ぐため、足軽となりこの戦国の世に我が名を雷鳴の如く轟かせて成り上がるしかない!」と。そのときの僕を支配していた、それは静かな高揚感は、この世の全てを手に入れられると勘違いするには十分でした。人生の歯車がおかしくなった瞬間であります。

ここまで読んでくれた方は、「いつになったらゲームの感想を云うんだ?」と思っているかもしれません。しかし「思うように事が運んでたまるか!」と云うわけであります。話を続けます。

あれよあれよと云う間に地球が千回程自転しました。僕はと云えば心身ともに一皮ずつ剥け、合計すれば二皮剥けました。こう見えても算術は得意なのであります。さて、一皮向けたと云う表現は良い意味で使う事が多いのですが、僕のそれはまったくの反対です。かつては溢れんばかりあった勇気も自信もどこかに忘れてきてしまいました。成り上がろうと家を出たものの、才能も経験も知能もない僕の前途にお姫様へと繋がる上昇気流など有らうはずもありません。それどころか下っ端であるはずの足軽にさえなれていません。。ただ飯同然で夜の見張りを毎晩やらされています。今だって実は僕が所属する武家の見張りの最中なのです。なんだか雨でも降りそうな中、僕一人で門番です。こんなことのために家出したわけではないと思うのですが詮無きことであります。僕はふと門の近くに咲く名も知らない花を見ました。毎夜のように眺めている花ですが今宵は一段と美しく感ぜられました。しばらくの間、僕はその花を弄していましたが、遠くのほうから地響きとともに野太い声が聞こえてきました。敵襲です。僕はその常ならざる声に困惑し、自分に任された責務など忘れ急いで井戸の中へと逃げ隠れます。僕はとにかく怖かったので耳を閉じ、嵐が過ぎるのを待つが如くじっと息を潜めています。そして僕のせいで大量の人間が死んでしまうのではないかと云う恐怖と、僕はなんて腰抜けなんだと云う消極低な思考がせわしなく働き、僕は緊張と過労のあまり意識を失いました。・・・ガクッ。

どれほどの時間が経過したでしょうか。目を覚ましてみると雨風の音こそすれ、それ以外の音はありません。僕は恐る恐る井戸から這い出ました。外は嵐と思わんほどのひどい雨です。最初は暗闇で何も見えませんでしたが、やがてそれにも慣れてきて周囲が見えてきました。しかし、そこにあったのは「全滅」の一言で説明の付く状況でした。ああ、やっぱり、となぜか冷めた心持ちでこの状況を眺めていましたが、次の瞬間にはすっかり惨めな気持ちに支配されました。この世で成り上がってお姫様と未来永劫語り継がれるような、そんなお伽噺を紡ぐはずだったに、今の僕と云えば成り上がるどころか明日食べるご飯さえ危ない身分です。正直云いましょう、今とってもお腹空いてます。しかも雨の中ずっと寝ていたせいか風邪もひいているようです。今すぐにでも上品で優しくて背丈が高くて豊満で二十代後半くらいで夫も居て、それでいて官能的で僕を誘ってくれるような素敵な女性の胸の中で眠りたい気分です!なんて注文の多い男なのでしょうか。こんな奴はくたばっちゃえばいいのです。でもご安心ください。何もしなくても勝手にくたばります。僕はもう限界なのですから。なんたって幻影さえ見えてますからね。なんの幻影だと思いますか?それは・・・。僕は虚ろな眼差しで目の前の存在を見ます。僕の瞳に写ったのは一人の女性でした。しかも僕が幼少期に見たあの時のお姫様ではありませんか。それを認めた瞬間、僕の理性は次々と死滅しました。人は社会から全く隔離された時、荒き動物に立ち戻る事が出来るのだと初めて実感しました。次の瞬間、僕は本能の奴隷へと成り下がり、気付くとそのお姫様を押し倒していました。お姫様は恐怖の為か身動き一つしませんが見開かれた目が僕を射抜くのでした。ですが僕はもう怖いもの知らずです。お姫様と云う存在は、あらゆる帯に縛られたる社会あってこそ、初めてその権力をもって僕のような者を足元に降伏せしめ得ます。しかし今の僕は社会の鎖から解き放たれた猛禽そのもの。そんな権力に屈するような存在ではありません。さて、このような状況下においてこのお姫様はどのような手段をもってこの状況を打破しようとするのか、と云う冷ややかな興味が僕を襲いました。道徳をもって僕に弁舌するのでしょうか。しかし人の産みだしし文明の利器は必ずしも獅子を打倒し得るとは云いえません。それを承知で敢えてその脆きあまりに脆き剣で僕の喉の突き刺すのでありましょうか。若しくは言葉をもって人を呼び叫ぶのでしょうか。しかし暗闇と暴風がそれを許しはしないでありましょう。そこまで考え、僕は思考をすっかり止め、そこから後はたた暴風の如く終わり無く狂いに狂い、暴れに暴れ、この世界と云う盤上の片隅で踊りに踊りました。

・・・・・。

ですが、僕はもう気付いています。これは幻で、そんな都合の良いようにお姫様なんて居ないのだと。そう思った瞬間、僕の目の前に居たはずの、正確には幻影として見えていたお姫様はいなくなっていました。そこに居るのは大雨の中、地面に倒れている足軽一匹のみ。もう瀕死です。辛うじて意識はありますが手足は動かせません。そんな僕を可哀想に思われたのでしょうか。仏はこの憐れな僕に最後の慈悲を施してくださいました。なんと僕の目と鼻の先には門によく咲いていたあの花があるのです。僕はなんて幸せなんだろうと思いましたが、次の瞬間、その花が風に吹かれて僕の鼻に触れました。「へぇぇっくしゅんっ!」これが僕が最後に発した言葉です。ここで異常事態が発生しました。このくしゃみ自体は異常でも何でもありません。このくしゃみの衝撃で口から出たものが異常なのです。僕は最初、鼻水かそれに近しいものだと思いましたが、それは液体ではなくどちらかと云えば「固体」でした。そう、僕の口から出たモノそれは、のどのちんのこ、でした。それを確認して僕の前世は死にました。超無念でした。

なーんて哀しい前世があったであろう僕にとっては夢が叶った気分に浸れる、それがこの「贄姫 -戦国姦落絵巻-」なのです。 

では感想(やっとかよ)









一応ジャンルが「清楚なお姫様に女の悦びを教え込むAVG」となっておりますが半分は嘘です。女の悦びに関係なさそうなアブノーマルなシーンが結構あります。三角木馬くらいに始まり女体盛り、水責め、石責め、針責め、終いにはウナギ責め、山椒魚責め、ってそんなところに生き物入れるんじゃねえええええぇぇぇえぇぇぇと画面に向かって叫びたくなるものまで混ざってます。ヒロインさくやの叫びとプレイヤーの叫びとが絶妙なハーモニーを奏でること請け合いです。

そういったアブノーマルで突き抜けた面もありますが、ヒロイン視点でシーンが描かれることもあり、寧ろそれが故にヒロインの不幸が際立つ、そしてそれが良い。なぜなら作品全体を通して云えることですが、さくやは縄化粧ならぬ「不幸化粧」が良く似合う子であるからです。不幸な境遇であるからこそ、不幸を助長する性格であるからこそ、よりいっそう美しく、愛らしく、同時に加虐心を煽ってくれる。そう考えればエロくはないアブノーマルなシーンも悪くない。

それと、ヒロイン視点でシーンが描かれてると書きましたが、これによって堕ちる過程(もしくは必死に堕ちないよう耐える)心理が読み取れるので、僕のようなクソ野郎には大変嬉しいのであります。今回は単純に快楽で堕ちるわけではなく、なぜお姫様と云うだけでこのような仕打ちを受けねばならないのか、と云う「惨めさ」から来る堕落なので、余計にこの内面描写が重要になってきますしね。シナリオは丁寧で読みやすいですし、「珍宝」とか「万幸」と云った独特と云いますか、こだわりの表現などもあって僕は大好きです。

ちなみにエンドは大きく分けて堕ちちゃうエンドと堕ちないエンドの二種類あります。堕ちない場合は処刑されてしまうのですが僕はこっちの方が好きです。やっぱり花は散るからこそ美しい、と思うんだ。耐え忍んだ努力が結局は無為なるものとして消える、そういう儚さに滅法弱いのです。

処刑執行寸前のシーンに凄く興奮してしまったのはここだけの秘密ということで。

素晴らしい作品でした。

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